5-1 小室哲哉の離脱

3/23リリースの「Digitalian is eating breakfast 2」の情報が来ました
Oricon Styleの2/1の記事より
 音楽プロデューサー・小室哲哉が、自身名義では約22年ぶりとなるオリジナル・ソロアルバム『Digitalian is eating breakfast 2』を3月23日に発売することが決定した。フィーチャリングボーカルとして男女7人組ユニット・AAA(日高光啓・浦田直也)、ヒップホップ歌手・Zeebra、歌手・坂本美雨ら多様なアーティストを迎えるほか、小室自身の歌唱楽曲の収録も予定している。

 『Digitalian is eating breakfast』(1989年12月発売)以来、22年ぶりのソロアルバムでは、前出のアーティストとのコラボ曲を中心に、ヒップホップでもエレクトロでもロックでもない、新たなダンスミュージックのスタイルを提唱する。

 同アルバムには、昨夏、エイベックス恒例の夏フェス『a-nation’10』の公式テーマソングとして小室が作曲した「THX A LOT/a-nation’s party(参加アーティスト:TRF、hitomi、Every Little Thing、浜崎あゆみ、Do As Infinity、倖田來未、大塚愛、鈴木亜美、AAA、GIRL NEXT DOOR、ICONIQ)」も収録される。

 さらに小室とKEIKO、マーク・パンサーの3人からなる音楽ユニット・globeの15周年を記念した映像商品『15YEARS DVD~on TV & off document~(仮)』も3月30日に発売されることが決定。かつてglobeがテレビ番組に出演した際の映像や2005年に開催された横浜BLITZでのライブの模様をDVD6枚組に初パッケージ化し、幻の「Self Control」などを収録したスペシャルCDも付属する。


確定と思われていた「THX A LOT」、AAAや、
可能性を匂わせていた坂本美雨の他、
意外なところではZeebraが参加するんですね
これはホントに意外だなぁ…
Krevaはあるかもと思っていたけど
それとamazonの商品解説では、Purple Daysの吉田ワタルも参加することや、
初回盤限定のボーナストラックがあることも書いてあります


あとさらりと書いていますが、

小室さんが歌います!

いや、喜んで良いのかは分かりませんが、
とりあえずニュースではあります(笑)


「ヒップホップでもエレクトロでもロックでもない、新たなダンスミュージックのスタイル」
とか言っているのは、つまりあまり明確な方針がないということと思いますが、
まあTMへのリハビリと思って見守ろうと思います


あと、globeのDVD BOXが出るんですね
プライベートDVDもライブDVD BOXも出した後は、
on TV & of ducumentのBOXですか…


ものすごい購買層が限られそうな気もしますが、
これが商品として成立するということは、
前のベスト版CDがまあまあ売れたということでしょうか
それと事件で発売中止になっていたglobe版「Self Control」がCD化するそうです
まあ、ここまでTMカバーがたくさん出ている今、どうでも良いですけど


しかしglobe関係でここまで重箱の隅的な商品が連発されるのを見るに、
もしもTMがavexに移籍したら、
未発表商品とかが(高価で)販売してもらえるかもしれません
まあTM関係の動きは皆無ですけど、
まだ見ぬ未来にはかない期待をしていたいと思います


avexのアルバムが出る一週間後の3/30には、
avexに便乗した「大人」の企画として
EPICから「TK BEST SELECTION IN EPIC DAYS」が出るようです
cd.journal.comより

[Disc 1]
01RUNNING TO HORIZON
02GRAVITY OF LOVE
03SHOUT
04OPERA NIGHT
05天と地と~HEAVEN AND EARTH (MOVIE MIX)
06永遠と名づけてデイドリーム
07Magic
0850/50 (フィフティー・フィフティー)
09Too Shy Shy Boy!
10Resistance
11Pure (Happy Mix)
12RUNNING TO HORIZON (SHEP PETTIBONE SPECIAL REMIX)


[Disc 2]〈DVD〉
01Digitalian~Shout (from eZ-TV)
02天と地と (1990.01.26 横浜アリーナ from eZ-TV)
0320th Century Boy (1990.01.26 横浜アリーナ from eZ-TV)
04天と地と (Vocal Version from eZ-TV)


disc1にはアルバム未収録のシングルカップリングも入るようなので、
お持ちでない方は買う意味はあるかもしれません
「他」とあるように、まだ収録内容は未確定のようです
「Gravity of Love」「Christmas Chorus」のリミックスはどうなるんでしょうか
あとV2が入れば、商品価値はもっと上がると思いますが、
これは契約条件とかいろいろあるのかもしれません
それと「Pure (Happy Mix)」というのは新曲…?
どうせ「Pure (Hyper Mix)」の誤植でしょうけど


むしろ注目すべきはdisc2で、
昔のeZの映像が商品化されるようですね
「Digitalian is eating breakfast tour」「Digitalian」「20th Century Boy」は初商品化です
ただどうせなら、こんな中途半端な形ではなく、
ツアー全部を映像化して欲しいですものですが…
ただdisc2にもまだ「他」があるようなので、多少の期待はしておきます


小室さんのTwitterによれば、
2/1にソロアルバムの最終曲のデモを作成したようです
え、まだ終わってなかったの?
まあ、いろんな仕事を同時並行でやっていますからねぇ…
個人的には一つの仕事に専念できる環境にするべきではないかと思うのですが


同Twitterに拠れば、
3/23リリースの北乃きいのアルバムにも曲を提供するようです
それと、「新プロジェクト」のためにデモを8曲作ったそうですが、
なんですかこの「新プロジェクト」って?
小室さんが近日中に公式ポータルサイトをオープンするようですが
それとも関わるのでしょうか
あまり間違った方向には行かないで欲しいですね


それでは今回から、鬱な第五部に入ります

-----------------------------
1992年4月末を以って、TMNは活動を休止した
小室はその後も「Tour TMN EXPO」以来の「TK Tracks Night」を開催しており、
見ようによってはまだEXPO期は続いていたとも言えるが、
これはあくまでも小室のソロ活動の一環である


TMNの活動休止の具体相を見てみよう
まずはCD・ビデオのリリースは長く途絶え、
新作は1993/8/21「CLASSIX 1・2」までなくなった
実にシングル「Wild Heaven」以来、
2年近くの間、新作のリリースはまったくなかったのである
なお1992年には「Collosseum Ⅰ・Ⅱ」のリリースがあるが、
これはライブ音源集で、新たにレコーディングを行なったわけではない


3人でのライブやテレビ・ラジオ出演も一切なくなった
彼らのレギュラー番組については、
テレビのWOWOWの「TMN EXPO SPECIAL」は1992/4/12、
「EXPO Arena “Crazy 4 You”」が生中継され、
その後再放送があったのが最後となる


ラジオについては、
「TMN EXPO ‘91」最終回が1992/4/3に放映された
「Come On Fanks!!」「TMN Rock’n Up」「TMN EXPO ‘91」と、
3年間ほぼ絶え間なく続いたTBSラジオの全国放送は、
ここに途絶えることになる


以後TBSラジオでは、「TMN ウツと木根君」が放送されるが、
これは30分もしくは1時間枠を週一回放送する従来の形と異なり、
ウィークデーに毎日15分枠で放送された
番組名に「TMN」を冠しているが、小室はレギュラー出演しなかった
この番組は一年後、「T.UTU and so on」に変更され、
ウツ単独のMCになる


このように、「EXPO」関係の仕事が終わるとともに、
TMNの活動は中断し、小室はTMNから離れて活動することになった


ではその原因とは何なのか
おそらくこれは、第五部、
あるいはそれ以後現在に至るTMN史上最大の問題である
しかし事の性質上、当然のことながら、
公式にはその理由が明らかにはされていない


結局ゴシップ誌の情報やファンの間での噂話くらいしか、
この問題について情報源はない
その中にはかなり真実味のある情報もあるのだが、
何しろ裏づけを取ることができないものが多い
本ブログではこれらについて、関連する事実が確認できる場合以外、
あまり積極的に取り上げることは控えようと思う


しかしそれにしても、
当時TMNの周辺で何かが起こっていたことは間違いない
最後のツアーとなる「EXPO Arena」が始まった1992/3頃には、
ファンの間でもTMNが活動を休止するという情報は広まっていた


その原因としてはメンバー間の不和説がささやかれていた
たとえば「Tour TMN EXPO」の最終日、
小室が体調を崩して出演時間が減らされたことがあったが、
小室の出演が少なかったのは舞台裏でもめごとがあったためであるという噂があったことが、
藤井徹貫「TMN EXPOストーリー(下)」に書かれている


もちろん小室の体調不良が原因とする本書の記述の方がウソである可能性もあり、
現状でその点を確認する術はないのだが、
ここで重要なのは「TMN EXPOストーリー」が発売された1992/6/5、
さらに言えば原稿がまとめられた1992年5月頃には、
准公式本でわざわざ否定しないといけないほど、
ファンの間で不和説が広まっていたということだろう


だが1992年3~4月頃の「TMN EXPO ‘91」を聞いても、
彼らの間に強い対立があったようには感じられない
この感想にはファンとしての願望が影響していないとは言い切れないが、
TMNの活動休止は、メンバー間の感情的な対立とは別の原因によるのだろうと思う


そもそも小室はこの番組に、毎回ではなくても一定の頻度で出演していた
この点では後期に小室がほとんど出演しなかった「Come On Fanks!!」より、
よほどましである
また「EXPO Arena」終了直後、
小室の提案でイベント「TMN Folk/Metal Pavilion」が開催されているが、
これも3人の感情的な対立を前提には理解できないと思う


しかし事実として、小室はウツ・木根と離れた活動にシフトする
これについて注目されるのが、事務所の動向である
TMNが活動を休止すると、小室はOpera Gigという個人事務所を作り、
(確証が取れないが1992年5月という説がある)
そこに所属しつつ活動を行なった


8月リリースの「Colosseum Ⅰ・Ⅱ」のマネージメントは、
アルバムのライナーではタイムマシンとなっているが、
それとは別に「KOMURO ARTIST MANAGEMENT」はOpera Gigが行なっている
この時点で少なくとも小室のマネージメントは、
タイムマシンが行なっていないと見られる


ちなみに最後の「Shoco Suda」はEXPO期小室のマネージャー



これに対してウツ・木根は従来通り、
事務所タイムマシンに所属して活動していた
タイムマシンは1990年以来小室が社長を務めていたが、
事情は不明ながら1992年1~2月頃に青木高貴に交替する
青木はデビュー当時のTM NEWORKのマネージャーで、
この頃はTMNから離れてVisioNというロックバンドのデビューに向けて動いていたが、
これを呼び戻して小室の後任としたのである


TMNのFC会報「Café Talk」も1992年末まで発行されたが、
1993年2月からは「UKK Times」と名前を変え、
ウツ・木根・葛城(U・K・K)のファンクラブとしての会報となった
これ以後小室の写真はFC会報に使われなくなる
ファンもさすがに何かが起こっていることには感づかざるを得なかっただろう


ちなみに1993年、TMNメンバー(実質的に木根)を中心としたサッカーチームTMN Junkersは、Hot Legsに改称する
その詳しい事情は分からないが、小室が在籍していない状態では、
「TMN」と小室の飼い犬をチーム名を用いることはできなかったのだろうか
ちなみにユンカースは、小室離婚後、元妻の大谷香菜子に引き取られている
ここらへんのことも背景にあるのかもしれない
なおHot LegsはRod Stewartの曲名から取ったもので、
命名はRodファンのウツによるものだという


以上の事情を見るに、この時のTMN活動休止は、
明確に小室哲哉のタイムマシンからの離脱と絡むものであり、
それは1~2月の社長交替の頃にはほぼ決定的になっていたと思われる
となれば、1991年末のタイムマシン内部において、
社長小室とスタッフとの間に問題が起こっていた可能性が、
一般的には想定することができよう


TMの活動休止は、1992年以前にも、1989~90年に見られた
ただ1989年には、メンバー3人ともただちにソロ活動を始めたのに対し、
1992年には、小室や、事前に新譜の計画があった浅倉はともかくとして、
ウツと木根の活動はなかなか始まらなかった


その最初となったウツのソロデビューシングル「Trouble in Heaven」は、
1992/11/21のリリースで、実に年末のことだった
またタイムマシンからはaccessが、
1992/11/26に「Virgin Emotion」でデビューしており、
この後は木根や葛城もソロデビューする
だが概して言えば、TMNの活動停休止から半年間、
ウツと木根は何も成果を出さなかった
活動休止前から準備をしていたとは到底思えない


これはおそらく、小室の離脱が事務所の混乱を伴うもので、
関係者にとって予想外の事態だったことを意味している
この時代のTMNのスケジュールは2年後まで決まっており、
たとえば1988年の「CAROL」レコーディング時は、
まだ1991年のスケジュールが決まっていなかったので、
物語の舞台を1991年にしたという
(つまり1990年まではスケジュールが決まっていた)


となればタイムマシンは「EXPO」の時点でも、
1993年頃まではおおまかなスケジュールを組んでいたはずである
それが小室の離脱によって白紙になり、
一から組み直さざるを得なくなったのだろう


その時期として一つ参考になるのは、
FC会報「Café Talk vol.31」(1992/3/3編集完了と書いている)である
本誌には「TMN ウツと木根くん」の放送予定がアナウンスされているので、
2月にはTMN関係の仕事が小室抜きで行なわれることは確定していたことになる


また1991年12月27日発売の「Pati-Pati」では、
TMNの3人に翌年の計画などがインタビューされているが、
これに対して木根は翌年ソロを出したいと発言し、
ウツは4月にツアーが終わったら療養したいと発言している


特に木根ソロの件は注目される
これはTMNとしての翌年の計画が決まっていないばかりか、
TMNとしての活動がないことも前提とした発言の可能性がある
インタビューの正確な日付は不明ながら、
12月中に行なわれたものと考えれば、
11/15「Wild Heaven」リリースからまもなく、
翌年のTMNの活動が白紙になったことになる


1992年4月以後、TMNの活動休止が明らかになってくると、
6月には日刊スポーツでTMN解散の記事が掲載された
解散を思わせるなんらかの動きがあったものだろうか
小室の離婚もほぼ同時期であり、
この頃に様々なことが悪い方向で決着したのだろう
翌月上旬のマイアミ渡航も、おそらくこの頃に決定したことではないか


だがTMN解散という結論にまでは達しなかったようで、
タイムマシンとしてもTMN復活は、可能性として残しておくつもりだった
1992/6/22に木根が「笑っていいとも」テレフォンショッキングに出演したのも、
解散説の火消しが最大の目的だろうと思う
この日の話題の中心は解散説の否定だった
以下に木根とタモリのトークを挙げておこう

タモリ「TMNってなんか、解散の噂とか新聞で…」
木根「えぇ、あれね、僕もびっくりしたんですよ」
タモリ「木根さんが知らないうちに話が進行してたの」
木根「あれね、たしか日刊スポーツさんでバーンって、このくらい(ジェスチャーしながら)出たんです。僕ね、日刊スポーツ取ってるんです。朝こう見て、ぱっと、えぇーっ!?って、俺聞いてねぇな…」
タモリ「ハハハ」
木根「とりあえずリーダーの小室に連絡取ろうと思ったんですが、ちょっと全然連絡が取れなくて
タモリ「ますますおかしいなと」
木根「あいつも、意外とメンバーに隠して、いろんなこと進めて行くもんでね」
タモリ「あーそうなの、そういう人なの」
木根「僕の知らない内にレコードができちゃったりするんですけど」
タモリ「あ、ホント」
木根「だからね、ちょっとね、なんだろなぁと思って。宇都宮のところに電話して、『うーん、さっき知ったんだよ。ホントかな?』なんていって。でも結局あれはウソですけども
タモリ「あーそうなんですか?」
木根「だから、友達がね、日刊スポーツさんに電話したらしいんですよ。『ホントですか。ファンなんです』って。心配してくれてね。そしたら日刊スポーツさんが、『えぇ、今そのように動いています』」
タモリ「そのように動いているということは…」
木根「動いているらしいんですよね(笑)」
タモリ「解散に向けて動いているんですか?」
木根「それでその後まぁ、一週間くらいしてから3人で会ってねぇ、『動いているのかな』『動いていないよね』。新聞は動いているってこと言っているから『動いているのかなぁ』なんて話を。まあ冗談ですけどね。まぁ、僕らの中ではないですよね、今のところ解散って案は」
タモリ「いや、ひそかに解散したがっているんじゃないですか?」
木根「僕も10年付き合っているけど、まだ何考えているか良く分からないですからね」
タモリ「だまされますからね。巧妙にね」
木根「だから早く言ってくれないと、僕も次の仕事探さないといけないし」
タモリ「次は、次どこに行くの?」
木根「まぁ、坂崎さんはアルフィーおいでって言ってくれているんですけどね」
タモリ「ハハハハハ」


一応上記トークより、報道一週間後に3人が会ったことが分かる
逆に言えば、ウツ・木根が日常的には小室に会っていなかったということでもある
おそらく3人はこの時に、一応の事実関係と当面の方針の確認などを行なったのだろう
あいまいにしていた諸事項の確認もこの時に行なわれたのかもしれない


2ヶ月後に過去音源集「Colosseum」がリリースされるのも、
1992年度に新作をリリースしないことを前提にしていたはずで、
その件が確定したのもこの頃かもしれない
ウツ木根ソロのレコーディングは8月頃から始まるが、
それまではタイムマシン側でも、
TMN継続の可能性を残していた(がそれが潰えた)のではないか


問題は小室がタイムマシンを離れた理由は何かということである
これについて関心のある方は適当に検索などしていただきたいが、
ここでは一応事実として確認できることを挙げておこう


この頃、小室はプライベートでも問題を抱えていたようで、
1991年秋頃から1年間はホテル住まいだった
ツアーによる全国行脚があったとしても、
家にまったく帰っていなかったことはかなり異常な状態と言える
そして1992年6月には大谷香奈子と離婚し、
4年半余りの結婚生活に終止符を打つ


この間、小室は女性問題を抱えていたようである
Opera Gig設立に関わったのは須田章子という女性だが、
彼女はTMN時代の小室のマネージャーを務め、小室と親密な関係にあった
小室の主導か須田の主導かはともかくとして、
小室独立の背後には須田が何らかの形で関わっていたと推察される


ただ小室の離婚とOpera Gig設立の頃には、
小室には新しい恋人がいたらしい
小室は1992年7月初め、マイアミに渡って「Hit Factory」レコーディングをするが、
その際には当時付き合っていたモデルの渡辺美佐も同行している
彼女は「EXPO Arena」のビデオで小室の恋人役を演じている
「EXPO」期末期の小室は、
大谷・須田・渡辺の3人の女性と関わっていたことになる


この後小室とタイムマシンの関係は、概して険悪だった
タイムマシンとの関係が断たれた小室は、
それまで重宝していた「弟子」の浅倉大介がタイムマシンに残ったこともあり、
久保浩二との関係を強めることになる


なおこの頃に浅倉とaccessを結成した貴水博之は、
おそらく当時のタイムマシンにいたためか、
ウツ・木根などとは親交があるものの、小室との関係は薄い
(というか、悪印象を持っているように見える)


一方で小室は、昔からの音楽仲間とは別の人脈も開拓し始める
後につながる人脈で言えば、松浦勝人がその代表であり、
小室はその縁を元に、新たな展望を開いていく


しかしそれは、もはやTMNとは別の可能性であった
「新たな展望」を形にしたtrfの成功の背後で、
TMNはついに最終的にそのユニットの解体を宣言することになる
第五部ではこの過程を、TMNの動向を中心に追っていくことにしたい


(2011/2/7執筆、2013/2/11・2016/3/27加筆)

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この記事へのコメント

NJ
2011年02月07日 09:12
新章待ってました!
クラッシックスからTMを聞きはじめ、ライナーノートの煽りに期待に胸を膨らませていたら、終了宣言されたファンです。
当時はネットの無い時代でしたから、てっかん氏のTMN最後の嘘を隅々まで読み、もう少し早くTMに出会って小室哲哉の計算に踊らされたかったと残念がっていました(笑)
TMの暗黒時代を冷静に斬る記事を楽しみにしています。
くぅ
2011年02月07日 15:03
初めてコメントいたします。


偶然このサイトを見つけて、過去記事を遡り拝見したしました。
今から20年前の、生活がTMを中心に回っていた頃の思い出がたくさん蘇りました。


次の更新を楽しみにしています。
お忙しいでしょうが、どうかご自愛下さいね。
あさき
2011年02月07日 20:38
こんにちは。いつも記事を楽しみに読んでいます。
1991~1992年にかけてのEXPOツアーは、なぜかこれが最後のツアーになるかもしれないというイヤな予感がしたので、チケットをとりまくって追っかけをしていました。TMNリニューアル後の迷走ぶりを見て、彼らの活動が終わりに近づいているような空気を感じとっていた気がします。
そんなイヤな予感が決定的になった日のことは、今でも忘れません。1991年12月1日、幕張メッセで行われたNECスーパーライブの開演前のことです。当時、友人にコアな追っかけの人たちがいて、彼女たちはスタッフに顔を覚えられたりしていたようです。その彼女たちが、開演前に騒然としていました。「TMの今後の活動が白紙になったらしい。解散するかもしれない。スタッフが、なんとか止められないかと言ってる」というのが彼女たちの話でした。おそらく、小室さんの事務所離脱が決定的になったのはこの頃ではないか?と思います。あくまで追っかけの噂話レベルですが。でも彼女たちはメンバーのスケジュールを本当によく知っていて、情報収集能力はすごいものがあったのです。たかが追っかけの噂話…と無視するのはどうかと思うくらい、彼女たちの話には危機感や真実味がありました。
その後のTMNのたどる道を見るにつけ、彼女たちのあのときの話は、おそらく事務所の内情を本当に聞きつけてのことだったのでは…と今でも思っています。
のんき
2011年02月07日 23:22
遂に新しい章が始まりましたね。

ただ、読んでいて切なくなりました。

管理人様が言われた通り、良い事は全くなく、バラバラになっていく様が悲しく思います。

しかし、これも道の途中で、3人が再会するのも後の事実ですし、どういう風に終了に繋がって行くか、しっかり見て行きたいと思います。

この先を書かれるのも大変だと思いますが、楽しみに待っています。
のんき
2011年02月07日 23:23
遂に新しい章が始まりましたね。

ただ、読んでいて切なくなりました。

管理人様が言われた通り、良い事は全くなく、バラバラになっていく様が悲しく思います。

しかし、これも道の途中で、3人が再会するのも後の事実ですし、どういう風に終了に繋がって行くか、しっかり見て行きたいと思います。

この先を書かれるのも大変だと思いますが、楽しみに待っています。
GAUZE
2011年02月08日 00:18
とうとう新章突入しましたね。予告通り出だしから重苦しい雰囲気でファンであればあるほどキツい内容でしたが、一番辛いのは記事を書いている管理人様だと思います。僕もいちFANKSとして覚悟を決めて最後まで読んでいきたいと思いますので、忙しい中の更新は大変でしょうが心からお待ちしています。
青い惑星の愚か者
2011年02月08日 01:55
>NJさん
よりによってCLASSIXからとは、最悪のタイミングでファンになりましたね
あの頃はまだ可能性は残っていたと思うのですが、結果は残念でした

>くぅさん
初めまして
膨大な過去記事を御覧下さったとのこと、ありがとうございます
今までの黄金期の締めくくりとして、第五部完結までがんばります!

>あさきさん
大変貴重な実体験、どうもありがとうございます
1992年に入った頃にはやばいという噂が広まっていたとは聞いていましたが、12月1日という具体的な日付けは初めて聞きました
その情報が事実なら、11月末には何らかの衝突が起こっていたことになるでしょうね
WOWOWのEXPO SPECIALの2月・3月分が中止されたのは、予定白紙化と関わるのかもしれませんね(1月15日には次回が4月とのアナウンスが出ているので、年明けには中止決定済み?)

>のんきさん
おっしゃるとおり、まだ救いがあるのは、3人がこのままバラバラになってしまったわけではなく、今でも関係が続いていることだと思います
それにもかかわらずTMNは続けられなかったわけですが、第五部ではそれも含めて再結成TMの前史として書いて行こうと思います

>GAUZEさん
重苦しいですよね(苦笑
ただ個人的には、「終了」というイベントは見事だったという思いはあります
これが嬉しい思い出かどうかはともかくとして、やはりそこまでは書ききろうと思います
fe
2011年02月08日 15:01
コメントが遅くなりましてすみません。

ついに純粋に音楽だけでは語りきれない
泥が滑りに滑る「『終了』前、『終了』以降」の
お話に入るのですね。

その時の事項は青い惑星様の
記事ではじめて知りましたが、
やや目に見えていた2000年代とは違い
水面下ではどうなっていたのか…
「怖いもの見たさ」とは少し違うかも
しれませんが、真実を知りたいと思います。
私も何かしらコメントを出そうと
思いますので…
変かもしれませんが、頑張ってください。
g2m
2011年02月08日 19:53
とうとう始まりましたね
タイトルから鬱なタイトルですね(汗)
正直、音楽以外のTMの話題は興味無かったんで何故「終了」したのか分からなかったので、今回からの記事はとても興味があります
それにしても当時から女性問題があったとはっ(笑)
書いててイヤになるとは思いますが完走目指して頑張って下さい
Nutrocker
2011年02月10日 14:41
ドキドキしながら第5章の始まりを読ませて頂きました。
上にコメントされている方とは違って、価値のない情報で申し訳ありませんが、1992年1月のはじめ頃に、やはり追っかけをしていたコアなTMファンの友達が「てっちゃんのせいでTMはもう終わるかも」というようなことを言っていたのを思い出しました。当時私はすでにTMから心は離れていたので、その話自体は「あ、そうなの」としか思わなかったのですが、ちょうど自分が失恋した日にその話を聞いたのでなんとなく心に残っています。
今後も更新を楽しみにしています!
アザラシ
2011年02月10日 15:30
のんきさんや青い惑星の愚か者さんの言うように、救いは3人の関係が今でも続いていることだと心底思います。その3人の関係はてっちゃんが逮捕・起訴されて刑事被告人となってしまっても、壊れることなく、さらにてっちゃんの逮捕当時に速攻というタイミングで「これから先も3人揃ってのTMの歴史は続いています。」とウツと木根ちゃんが報道・マスコミ各社にコメントを出したことも救いですね。さらには昔からの音楽仲間も公的な場で今後もてっちゃんと一緒に仕事をして応援・支持して行きたいとコメントやパフォーマンスをしたのも救いですね。
そこらへんを考えたら、その『小室哲哉の離脱』までに築き上げた関係は後々にまで影響を及ぼすのも事実だと思います・・・。
真衣夢
2011年02月11日 18:23
こんばんは。
私は、TMのファンクラブ会員を辞めては入ったりの繰り返しをしてました。
それは、学生でしたので、金銭的な理由でしたが、
今回の記事の時期に、FCをまた入ろうかと思って、振り込み用紙を取り寄せたら・・・

「宇都宮隆 木根尚登 葛城哲哉 阿部薫 浅倉大介FC」と変わっていて、「小室さんは?」って不思議に思いました。
で、入会するのはやめましたが・・・。

当時は裏事情を知る由もないですからねえ・・・。

今思えば、あの時終了してよかったかもしれませんね。

(なので終了時は、ショックではなかったですよ)
HY
2011年02月11日 19:47
久々にコメントさせていただきます。
いよいよ新しい章がスタートしたんですね。
しかし、のっけから辛い話です(苦笑)。

結局の所、終了に向かった理由は一つではなさそうですねぇ。
色々絡み合っていて複雑なんですね。
今、小室さんにその当時を振り返ってもらったとしても「う~ん何でだろう?」と逆にこっちに質問されちゃいそう。

でもまた数年後に再始動するわけですから、何とも不思議な感じです。

あ、今度出るアルバム、小室さん歌っちゃうんですね…。
若い世代がどう評価するのか興味深いです。
元タイムマシンカフェ会員
2011年02月11日 19:49
自分もEXPOツアーの頃の当時タイムマシンカフェ会員でしたがEXPOツアー終了後に各アーティストの所属事務所が載っている雑誌に目を通したらタイムマシンの所属アーティストの欄に宇都宮隆、木根尚登、葛城哲哉は記載があり小室哲哉の名前がなかった印象があります。
今思うと小室氏とタイムマシンの間で揉め事あったのかなって推察しちゃいます。

話は変わってTK BEST SELECTION IN EPIC DAYSにはV2のライブの模様が収録されるみたいですね。
TMのツアー中にV2とかいろいろやってても当時は迷走とかあんまり感じなかったんですが、今思うとこの頃は迷走してたんだなって感じてしまいました。
青い惑星の愚か者
2011年02月11日 21:58
>feさん
この時の真実というのは、私もよく分かっていません
ただ表面に出た異常事態を整理することくらいはできるかな、と思っています

>g2mさん
女性問題については、TMNの動きがおかしくなってマスコミが貼りついた頃の情報が知られている(知られたのがこの時期だけ)、と考えた方が良いかもしれません
まあ、92年に女性問題があったことは間違いないですけどもね

>Nutrockerさん
年明けには情報が出回ってたらしいですよね
それにしてもつらい出来事のダブルパンチ…と思ったら、TMNはそうでもなかったんですね(笑

>アザラシさん
最近のTwitterでも小室さんと木根さんが連絡取っている様子が分かりますよね

>真衣夢
終了しなかったら何ができたんだろうと思うと、確かにタイミングとしては終了は正しかったのかもという気はしますよね
94年にアルバム1枚とツアーはできても、終了ほどの話題性は出せなかったでしょうし、その後につながる活動ができたかというと疑問です
この点で「終了」の意味は、ファンとしてはなかなか逆説的ですよね

>HYさん
「う~ん何でだろう?」って、たしかにすごい言いそうです(笑)
この頃には当人たちでも引き返せない形で事態が進んでいたんだろうという気もしますし、だからメンバー3人に感情的な理由での決別も起こらなかったのかもしれません

>元タイムマシンカフェ会員さん
事務所の情報は雑誌でもちゃんと反映されていたんですね…
V2情報はyoshiのサイトで公表されていましたね
次回更新で触れようと思います
EYU
2011年02月17日 11:50
はじめまして。深く読ませていただきました。
私がTMを知るのは「一途な恋」からで、
この第5章で語られる部分になるのでしょう。
あの頃はもう「終了」への疾走だったんですかね。

中学生だった私は、「一途な恋」を聴いて、
TMをかっこいいと思い、
そこから「EXPO」→「RHYTHM RED」→「CAROL」→「Gift for Fanks」と歴史をさかのぼって聴いていきました。
このブログを1章から読むと不思議な感じでした。
また読ませていただきます。
青い惑星の愚か者
2011年02月21日 02:04
大部分の方はファンになった時点の最新アルバムから遡って聞くことになるでしょうから、たしかに時間軸で整理されたものを見ると、不思議な感じを受けるでしょうね

一途な恋の頃は、まだ3人とも可能性を考えていた時期だと思います
ただ、これで終わりになる可能性も考えていたとは思いますが…

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