小室哲哉引退

少しと言うか、1年以上、もしかしたらもう少し早まってしまったんですが、作詞作曲家というか音楽家というかのをはじめ、音を作るのが僕の仕事ですし、まあライブ演奏であったり、すごい技術があるわけではないですが、ピアノであったりとか、そういったライブ演奏であったりとか、そういった音楽に関する仕事をすべて退きまして。今回ご迷惑をかけたことを、ぼくはついつい、どうしても罪と罰ということで、罰ということに置き換えてしまっていまして、そういう風な認識としまして。現在引き受けさせていただいている仕事はたくさんあります。もちろん皆さんそういう方とはまだ直接今お話していませんし、まだまだ解散としているグループではないプロジェクトもあります。そういう方たちとの話し合い、それからどういった思いをいだいていただいているかていうことを聞かなければいけないのですが、それは望まれるのであれば期待に応えるべく、最低限のことをまっとうしてはいきたいと思っていますが、自発的な音楽活動は、本日を以って退こうと思っています。


2018/1/19の13:00、小室さんが記者会見を開き、「自発的な音楽活動」から引退をしました。
会見の様子は、THE PAGEのチャンネルで全体を見ることができます(100分くらい)。
上記はその中の一部を文字起こししたものです。


記者会見の内容は、様々なニュースサイトで翻刻されています。
私が見る限りでは、ログミーが一番詳細なようですが、正確な情報を確認したい方は、動画で確認されるのが良いと思います。


なお会見全体の趣旨については、小室さんのInstagramに全文が公開されています。
また公式サイトには、簡潔に以下の文章が掲載されました。

ファンの皆様、関係者の皆様
今回の報道により、ファンの皆様、関係者の皆様にご心配をおかけしたことをお詫び申し上げます。
私なりのこの騒動のけじめとして、引退を決意しました。
ファンの皆様におかれましては、約35年という長い間、ご声援を頂き、心より感謝申し上げます。
また、関係者の皆様におかれましては、ご支援頂き、誠にありがとうございました。
現在、ご依頼頂いているお仕事に関しましては責任を持って完遂させて頂く所存です。
長い間、小室哲哉を応援頂き、また、ご支援頂きありがとうございました。
エイベックス・マネジメント株式会社
小室哲哉



引退の経緯についてはすでにワイドショーなどで報じられているところですが、TM NETWORKの動向とも密接に関わることなので、本ブログでも情報の整理をしてみたいと思います。


今回の件、直接のきっかけとなったのは、「週刊文春」のスクープでした。
1/13にKEIKOさんが実家に帰った日の夜、看護師の女性が小室宅に来て、朝まで過ごしたことを確認した上で、記者が小室さんに質問状を送り付けたそうです。
どうも12月から小室さんを張っていたようです。


これを受けて小室さんがインタビューを受けたのが1/16午前なので、質問状送付は1/14か15、おそらくは1/14のことでしょうか。
週刊文春はweb上で1/17にこの記事の予告を出し、1/18発売号で写真付きでスクープ記事を出しました。
これに対し小室さんの事務所からは1/17、近日中に小室さん本人から記者発表を行なうと、マスコミに連絡しました。
これが実現したのが1/19のことでした。


しかしゴシップ誌が期待した方向には、会見は行きませんでした。
おそらくゴシップ誌の記者たちは、不貞行為の追求と非難を行なおうと準備していたのでしょう。
しかし小室さんは肉体関係にはないことを明言した上で、KEIKOさんの介護への疲れによるストレスで健康状態を害し、そのために音楽活動も困難になっていたこと、そうした状態の中で看護師に頼るようになっていたことを述べた上で、引退を発表しました。
会見でも話題の中心は音楽活動になっていた印象です。


ひとまず小室さんの会見の内容を非常におおまかにまとめると、以下のようになるかと思います。


【①妻との関係】
KEIKOが2011年に病気で倒れてから歌に興味がなくなり、大人の会話もできなくなることで、小室は疲れてしまっていた。

【②健康状態】
小室自身も長い間闘病生活を続けてきたが、2017年にはストレスにより難聴など様々な障害を発症し、いまだに順調ではない。

【③看護師との関係】
退院後は看護師に往診してもらうことが増え、雑談に付き合ってもらうことで心のゆとりを得ていたが、男女の関係ではない。

【④仕事の不調】
耳鳴りのせいもあり、最近は順調に音楽制作ができず、60歳という節目を控え、不安・懸念・自身のなさが増してきた。

【⑤結論】
「今回の罪」の償いと身体的限界・自分の才能への疑問を考慮して、音楽の道を退くことにした。


上記の①は以前からのことですが、おそらく①が原因となって、去年8月に②が起こり、②の結果③④の事態となりました。
そして⑤小室さんは、「今回の罪」と、②④を理由に引退を決意したとのことです。


何度読んでもよく分からないのが「今回の罪」の部分です。
2009年の裁判の記憶のため、罪があれば償わなければいけないと言う思いがあったと言いますが、そもそも小室さんは、看護師とはあくまでも患者としての関係で、男女の関係にはなかったと主張しています。


家では看護師と一緒に寝ていたとも言っていますが、小室さんは5・6年、「普通の男性としての能力というのがなく」なっていたとのことです。
5・6年前というと、2012~13年のC型肝炎治療のためのインターフェロン投与の副作用の可能性が考えられ、タイミングとしても信憑性があるように思います。
だとすると、そもそもゴシップ誌が想定している肉体関係は発生し得ません。


小室さんによれば、注射・点滴の他、雑談をして心のゆとりを得て、メンタルケアをしてもらっていたとのことです。
点滴では一回1500mlになることもあり、その場合数時間を要することになったようです。
その間を雑談の時間としていたのでしょう。


小室さんは看護師について、後半(最近)は非常に甘えていたし好意も持っていたと述べていますが、長い会見の中でも、KEIKOさんに対して後ろめたい行為としては述べていない印象です。
KEIKOさんがいる時にも看護師に来てもらっていたとも述べていますが、つまりKEIKOさんがいる時でもいない時でも同じことをやっていて、問題のあることはしていなかったという認識のようです。


小室さんがKEIKOさんへの裏切り行為は働いていないと考えているならば、いったい何を「罪」と考えているのかということになります。
これについては結局、「世間のみなさんに不快な思いをさせた」ということくらいしか、該当する発言が見出せません。
しかしこの論法だと、無実であっても疑いをかけられた時点で「罪」ということになってしまい、私としてはやはり釈然としないものが残ってしまいます。


結論として今回の引退の理由は、介護の重圧とそれによる身体的限界、そしてそれに伴う音楽活動遂行の困難さにあったのであり、罪の償いというのは二次的なものなのだろうと考えます。
小室さん自身、入院した去年8月には引退を考え始めており、「週刊文春」の報道はそのきっかけに過ぎなかったことを述べています。


引退の一因となった入院の件は、これまでまったく知られていませんでした。
8月のtwitterやInstagramを見ると、ホームパーティの写真やKEIKOさん新録の歌の公開など、問題が起きているようには見えません。
逆に公表できないほど深刻なものだったということでしょうか。


ただ左耳の耳鳴りについては確認することができ、2017/5/27には以下のようなtweetをしています

今週ずっと耳鳴りがしていて、 土曜日、とうとう耳鼻科の先生に 診ていただいた。 聴音検査などなど やっぱり専門家は凄いな〜。 一瞬で半分くらいになったよ。


この件については小室さんが会見で、以下のように述べているものに該当するはずです。

去年2017年、先ほど6月、夏前に実家にお世話になったと言ったころから突発性の難聴に近いものになりまして。現在も左の耳がほぼ聞こえないです。今もキーンという音が鳴りっぱなしで。原因は不明です。ストレスだろうということしかないです。診断書によると、ストレスによる摂食障害、耳鳴り、それから睡眠障害みたいなことで。8月に入院を1人でしました。


睡眠障害についても、耳鳴り以前から悩まされていた可能性があります。
5/12の沖縄ライブの後、眠りにつくことができず、ホテルのラウンジで朝まで過ごしたことが確認できます
小室さんは5月中には介護のストレスが限界を超え、様々な症状を出し始めていたように見えます。
これが悪化して8月の入院に至ったのであろうことは、想像に難くありません。


小室さんが引退を考え始めたのは、入院の頃からだったと言います。
退院後も耳鳴りは治ることがなかったそうです。
秋頃から音楽制作のペースが落ちるようになり、締切が間に合わない事態が続出したとのことですが、それも耳鳴りが影響しているのでしょう。
小室さんも自信を失い、何度も曲を作り直したりしていたようです。


そんな中で2018年に迎える60歳という年齢についても考え、引退も念頭に置くようになりました。
ここ3ヶ月(10月頃から?)は、引退セレモニーのことも考えていたようです。
2017/10/0には上海で、「僕は、引退しないのかな? 定年はあるのに? 家族って、何を指すのかな? 愛って何なんだろう? 少し疲れたかな?」と、結構深刻な発言をしています
もう引退までのカウントダウンが始まっていたのかもしれません。


また同じ日には自分の写真をアップして、「すこし自分、寂しそう。たくさん、笑いたいときもある。 家から歌声が消えて6年かあ」と述べています
KEIKOさんの回復への絶望を痛感する中で、人生の隘路にはまってしまった感覚に陥っていたのでしょうか。


生活・健康・仕事、すべての面で小室さんは限界に達していました。
おそらく小室さん自身も自覚しているように、その原因は介護の重圧であり、それが介護者の小室さんの健康を崩し、仕事も困難にしていました。


しかし介護は終わることがありません(しかもKEIKOさんの方が若い)。
このスパイラルから脱することは不可能である以上、現状が好転する望みは抱けなかったのでしょう。
近年問題になっている介護問題が、小室さんをも追いこんでいたわけです。


小室さんとしては引退を決断するまで、なんとかだましだまし目先の仕事をこなしていくしかありません。
そうした中で、頻繁に疲労回復用の注射・点滴を打ち続けるとともに、看護師との雑談の中で心の安らぎをもとめるようになりました。


ここまで書いていてなんですが、一時代を築いたミュージシャンとしては本当に悲しすぎる末路です。
小室さんは、いったいどうすればよかったのでしょうか。
(これは介護問題一般に言えることなのでしょうが)
抜け出す道がないという意味では、2008年の逮捕の時よりも絶望的だったように見えます。
仮に看護師との間に不適切な関係があったとしても、私には小室さんを責めることは到底できません。


以上のように、2017年の小室さんは心身ともに満身創痍の状態でした。
しかしこのようにしてすべてがあふれ出る前からも、すでに様々なところで崩壊の徴候は出ていたように思います。


時間軸が明確ではないのですが、小室さんはある時期から仕事の量が増えてきて、一人ではKEIKOさんのサポートが難しくなっていきました。
そのため3年ほど前からは、KEIKOさん実家の方やスタッフに支えられている状態だったといいます。
KEIKOさんは1年に2・3ヶ月は実家にいたようです。


3年前というと、おそらくTM NETWORK 30thの頃でしょう。
特に2014年の全国ツアー「the beginning of the end」「Quit30」の時は、私もKEIKOさんはどうしているんだろうと思っていたのですが、やはり無理をしていたようです。
そうした中で、小室さんはこの頃から「疲れ始めてしまった」と言います。
あのツアー、ウツにも過重な負担となっていましたが、小室さんにもダメージを残していたのでしょうか。
その意味でも、TM NETWORK渾身の活動だったのでしょう。


ただこの間、小室さんの発言は概してポジティブで、楽しそうにしていました。
TM30thの間は、気心の知れた昔の仲間と一緒に音楽をやれていたこと、その中で浮かんできたアイデアが次々と形になっていったこと、その活動が一定の評価を得られていたことで、小室さんも前向きになっていたのでしょう。


ところが2015年3月にTM30thが終わると、小室さんは翌年夏に向けてglobe20thの活動に移ります。
この頃から小室さんの発言は、ネガティブなものが時折見られるようになります。


小室さんはこの間、globeのリミックスアルバム制作やクラブイベントを行なっており、その中でKEIKOさんの歌手復活も期待していました。
しかし結果はご存知の通り、歌手復活は成らず、リミックスアルバムもあまり注目されずに終わりました。
TM30thの成功の後だったからこそ、その落差はより切実に感じられてしまったかもしれません。
以下の発言からは、この頃の小室さんの痛々しいほどの絶望感を感じずにはいられません。

2015/9/9「ココロの中で 優越感を感じる事が 日に日に減っていく。 安らぎが、幸せだと 述べる人は多いが、 確実に若いころ幸せだぁ、 と、感じたものは 安らぎではなかった。 後からつけが回ってきた 優越感だった。時々 ほんの少しの時間でも良いので、味わいたい。 誰にも迷惑はかけないから。」


この2ヶ月後、11/26には、

「あらゆる人々の愛と情に救われ 人生のけっこうな距離を 歩ませていただきました。 残された時間で、 どのくらいの恩返しが出来るか。 とにかくやってみます。 やってみます、 音楽を。 本当に本当に ありがとうございます。」


とtweetしているのですが、これも9月のtweetと並べてみると、無理をして自分を奮い立たせようとしているように見えてしまいます。
「とにかくやってみます」て、ダメ元感いっぱいで、とても自信がある発言には見えないのです。


こうした中で小室さんは、心を通わせ合えないKEIKOさんへの寂しさを吐露するようになってきました。

2015/9/8「もう、けっこう 女性と並んで外を歩くなんて忘れ出してる。桂子さんが元気な頃はかなりあったけど、というよりほぼ100%だったけど。 大袈裟じゃなくて四年、女の人と歩いたこと無い。」

2015/12/13「14年前くらいかな? 流星群? 桂子と2人でスタジオの外に出て眺めていたなあ。 人生レベルの思い出だろうね。 あの時の桂子に会いたいな。 贅沢だね。」



年が明けて2016/2/14には、「マシンガントークの 桂子が懐かしい。 歌えなくて全然いい。 あの笑顔に会いたいな。」と小室さんがtweetしています
さらに同じ日には、以下のようなtweetもしています。

アタマの中にはつねに 砂時計の砂が減っている イメージだけど、 やれる限り日本の音楽維新の タメに心を癒やしてくれる人がいると良いなぁ。 ちょっと疲れちゃった。


このような中で、小室さんは看護師を直接スタジオや自宅に呼ぶようになります。
もともと都内の病院で施術してもらっていたそうですが、2016/8/3放送の「Crossroad」には、看護師がスタジオで小室さんに注射をしているシーンがあり、この頃には直接スタジオに来るようになっていたそうです。


小室さんは「週刊文春」記者から「お付き合いはいつから」と聞かれたのに対し、骨折した時にお見舞いに来てくれた頃からと述べています。
骨折は2016年3月末のことで、4/1には手術を行なっていますから、お見舞いは4月でしょう。
その後5月からはギブスを付けながらステージに立つようになりますが、この頃から看護師が院外にも往診するようになったものでしょうか。


小室さんは2016年秋からは「ARS ELECTRONICA FESTIVAL」でのインスタレーション作品出陳に始まり、各所のアート系のイベントにも顔を出すようになりますが、こちらは現在まで大きく展開している感じはありません。
年末にはソロアルバム「JOBS#1」の制作が始まりますが、個別には良い曲もありながら、全体として目指しているものがあるわけではない、作品集的な内容でした。


「JOBS#1」がリリースされたのは2017年3月のことで、その頃には小室さんの体が限界を迎えつつあったと思われます。
この「JOBS#1」のブックレットにあるインタビューを見ると、もう終わりを見据えているような印象を受けます。

僕なりにいろいろこれからできることは考えています。時間もないし、やれることってだんだん限られてくると思うんですよ。


ついで「JOBS#1」リリースから間もない2017/4/1「ザ・インタビュー」での発言も、引用してみます。

どうしても振り返らなければいけない、この何十年の音楽史みたいなことで、J-POPでもそうなんですけど、ていう意味で、自分が振り返る立場の役目のことをやっちゃったんだなというのを思っているんで、先々に行きたい、大ヒットと言う気持ちもあるんですけど、諦めという言葉でもいいかもしれないですけれども、そっちの役目の方が、今どう考えても求められているんじゃないかなという。


こうして見ると、小室さんはglobe20thの頃から、挫折感を蓄積させつつあったように思います。
(このことは、ここ2年ほど感じていて、ブログにも時折書いていました)
そうした中で精神的な摩耗が進み、介護の重圧に耐えられなくなった8月から引退を視野に入れ始め、今回の報道を機に決意をしたというところでしょう。


やる気があれば続けられるのでしょうが、不倫報道による非難を予想した時、それにもかかわらず活動を継続するほどの気力は、もう残っていなかったのではないでしょうか。
小室さんの引退の根本的な原因を一つだけ挙げるならば、文春砲でも介護でもなく仕事での挫折感だったのではないかと、私は考えます。


いずれにしろもう小室さんは、音楽を満足にやれる状況にはないように言えます。
2008年の逮捕の時も小室さんはボロボロでしたが、あの時は自分の言葉で、音楽をやりたいと言っていましたし、だからこそ私も、できるならば続けてほしいと思いました。


しかし今回小室さんは自分の言葉で、それを諦めました。
これは2008年よりもはるかに深刻な事態です。
2018年はTM35周年の前年ということで、私も含めて期待していたファンも多かったでしょうが、少なくとも30thのような大規模な活動は、不可能な状態になっていたことは明らかです。


ただ、まだすべてが決着しているわけではないのだろうと感じさせるところもあります。
それは冒頭に挙げた会見での発言にあるように、小室さんが引退する音楽活動に、「自発的な」という修飾語がついていることです。
これを文字通り取れば、依頼された仕事は引き受けると言うことにもなります。


実際に会見発言では、現在引き受けている仕事については関係者と話し、なお希望してもらえるならば最低限のことはまっとうすると言っています。
ということは、ただちに全音楽活動がなくなるというわけでもないようです。


なぜ小室さんがこんな微妙な表現をするのかといえば、会見中で述べたように、引退は自分一人で決めたものだからです。
つまり関係者との相談の上での発表ではないため、すでに契約しているものについては、相手が解約に応じてくれるのか、契約遂行を望むのか確認できておらず、それは今から行なうということなのでしょう。


そのすべてが明らかになっているわけではもちろんありませんが、現状で明らかになっているものとしては、まずPANDORAがあります。
1/24には待望のデビューシングル「Be The One」がリリースされますし、2/7にはミニアルバムが出るそうです。
1/24・26・2/3にはライブも予定されているところです。


また小室さんはテレビ番組「ラストアイドル season2」で、アイドル5ユニットの中でラストアイドルのプロデュースを担当することになっていました
番組の内容は、5ユニットの総当たり戦で上位3ユニットを決め、その後にトーナメント戦を行ない、次のシングルの1曲目をどのユニットが担当するか決めると言うものです。


この2件については、継続することが決まったようです
会見の時の状態を見るに、ライブなんてできるのか心配でもありますが、こういう時に浅倉さんのサポートがあるのは心強いところです。
なおもう1件、2/6に出演予定だったNHK「うたコン」も、中止はないとのことです。


そしてもう1件、我らがTM NETWORKがあります。
冒頭の引用文では話し合うべき相手として、「まだまだ解散としているグループではないプロジェクト」を挙げており、これがTMを指すことは間違いないと思います。
仮にTMの活動についてすでに何か動き始めていたのならば、当然その実行の有無について相談することになるでしょう。
PANDORAやラストアイドルの件を考えれば、TMの最後の活動はまだあり得ることになります。


この「自発的」問題、なかなか微妙な問題ではあります。
もしももう音楽はやりたくないと思っているのに、契約上やらないといけないから仕方なくやると言う話ならば、本人にも幸せな話ではないですし、そんな状態で生み出されるものはファンにとっても嬉しくはないでしょう。


ただ小室さん、引退してもSNSでファンの声は聞いていきたいと言った時、今後もファンとつながりを持つと期待して良いのかと聞かれると、以下のように答えています。

世の中の世論の比率によるかなと思います。51:49みたいなことがありますけれども。その割合が「なんでもいいから、生き恥晒してでもいいから音楽つくれよ」という意見が何割あるのかというところで。ファンというすごく不特定多数の微妙な表現よりは、この時代ですから数字に如実に全部出てきますので。その数字に従いたいかなぁと今漠然と思っています。


引退後にもファンと交流するのかと聞いた記者の質問に対し、小室さんの回答は「世論」次第でまた音楽活動をするかもしれないと言っているように見え、応答がかみ合っていない感がありますが、むしろこれは注目に値する点です。
つまり小室さんは、世間の反応次第では復帰する意志があるということです。


私はこの発言から、「またどっかで、3人がひそかな悪巧みしてたら、見つけて、3人がなんか考えてるぜって教えてあげてください」という、「TMN 4001 Days Groove」最後のMCを思い出しました。
TMNは1994年、様々な事情から「終了」を選択しました。
しかしその最後のライブで小室さんは、また3人で何かやることを予告しました。
予告の裏付けは何もなかったはずですが、小室さんは1997年にTMN再結成を宣言し、その後紆余曲折があったものの、1999年にたしかにこれを実現したのです。


もっとも現時点の小室さんは、満足な音楽活動ができる状態ではないように見えます。
少なくとも本人の中では、納得できない音しか出せないのでしょう。
そしてそうした現状を打破できる見込みはありません。
だから約束はできないのでしょうが、条件が整えばまた何かやりたいとも思っているのかもしれません。


実際に引退をなかなか言い出せなかったのも、まだ頑張りたいと言う気持ちがあったからでしょうか。
今回の会見に当たっても、まだ気持ちが揺れている様子は、泣きながら声を絞り出して述べた以下の発言からも感じられます。

この皆さんの前でお話するという、このエネルギーだけで今精一杯というのが正直なところで、どれくらいこれが、ふと一人になったりとかていう瞬間になって、涙があふれ出るのか、なんてことをしてしまったのだろうかとか、なんてことをいってしまったのだろうかとかいう悔いが出てくる可能性は、十分にあると思います、正直。悔いなしなんていう言葉が、一言も出てこないです。その代り、ただこの日にちとこの環境だから、悔いなして言葉が出てこないだけであって、誕生日であったりとかで、何日を以って、たとえばライブをやってとか、そういったことの計画を皆さんで立てて、楽しく、先ほど申し上げたように、勇退みたいなことができる環境だったら、悔いなしなんて言葉が心から言えたのかなと思いますが、まあ遅かれ早かれという気持ちが精いっぱいですかね今は。遅かれ早かれ、こういう女々しいと言うか、涙ぐんでいる顔を見せる日が来るのかなと思っています。


小室さん自身、まだ頭の中がまとまっていないようですし、関係者との話もついていないようですから、無駄に期待するのは意味がないようにも思います。
何より小室さんはきっと、もう疲れ切っています。
それは生活面でも、仕事面でもです。


しかし一面では、誰かから評価されたいと言う気持ちも、やはりまだあるように思います。
今回の決断の遠因に、2015年以後の活動での挫折感があったとしたらなおさらです。


ではファンはどのように対応すべきなのでしょうか。
疲れ切っている小室さんを今引き留めるべきかどうかは、なかなか判断しかねます。
私としてはかえって追いつめてしまう気がしますが、むしろ喜ぶかもしれないし、何ともわかりません。
お別れするのでも、見守るのでも、本人に気持ちを伝えるのでも、各ファンが良いと思う形で動くしかないのだと思います。
きっと小室さんも、そこも含めて手探り状態なのでしょう。


思えば我々は2015年3月、TM NETWORK3人から以下のメッセージとともにバトンを預かり、次のバトンが渡されるまで潜伏せよとの使命を託されていました。

You are a part of us and became one of the investigators who sympathize with the sound of hope.
Your mission is to incubate until the next instructions are given.
we hope to see you in the future.


この使命の終わりは、まだ言い渡されてはいません。
ずっと思い続けることはないと思いますが、もしかしたら帰って来るかもしれないという期待を抱きながら、待てる間は待ち続けてもいいのかなとは思っています。
派手な出会いはないかもしれませんが、もう一回くらいの奇跡はあるかもしれません。

偶然街で君と出会う そんな奇蹟あるなら
もうこれ以上この運命を 僕は憎まないさ
「Sad Emotion」


私はコメントなどでご本人に何か伝えたりするつもりはありませんが、万が一小室さんに会ってお話できる機会があったら、などと妄想して、そんな場合はこんな感じで気持ちを伝えたいなあと思います。

今まで本当にありがとうございました。
あなたの生み出した音楽は、私の人生の大事な財産でした。
これからはご自分を大事にして、幸せな生き方を見つけて下さい。
そしてまた音楽をやりたいと思ったら、いつでも始めて下さい。
その時はいつでもまたかけつけるつもりです。


以上、今回は緊急な更新となりました。
今後まだ大きな動きがあれば、また適宜取り上げようと思います。
しばらく何もないようでしたら、ブログ本来の趣旨に従って、TMの歴史を淡々と振り返っていくことになりますが、その場合、第7部(2001~09年)のはじめからとなります。
どうぞよろしくお願いします。




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この記事へのコメント

かっと
2018年01月20日 12:16
ずっと泣きっぱなしです。泣きながらこの記事を読ませていただきました。ありがとうございます。

正月3日に惑星さん達にお会いした時に、How do you feel now?は小室さんの技術が詰め込まれた傑作だと思うとか、Be the oneのyoutube再生回数がスゴいとかULTRA JAPANでもこの曲は周りにいたパリピ系の女性陣からも好評だったとかお話しした時にはこんな日が来るなんて予期していませんでした。

小室さんが引き際をさぐられていたのは感じていましたし、2013年頃にはクラブ現場のステージ袖にいらっしゃるのを何度かお見かけした桂子さんも近年お見かけしないなってのもありました。

たくさん助けていただいた看護師さんに今回の報道で迷惑をかけたから、小室さんが自身がきれる最大の持ち札をきったんだろうと捉えてます。華々しいステキな幕引きを捨ててまで。

小室さんの音楽にたくさん助けてもらったのに何一つ助けになれないのがもどかしいです。お仕事抱えすぎてたかな。小室さんのおかげで音楽好きになれたしたくさんの方々とお話しできるようになったので小室さんが今後も音楽を好きでいてくださったらとてもうれしく思います。

自分は、あずかったバトンは、いろんな音楽を楽しむってことで。そこに新たな小室さんの音があったらこの上なくうれしいですが、やすんでいただきたいなとも思います。小室さんたくさんたくさんありがとうございます。
智紗
2018年01月20日 12:38
管理人様、おまとめいただきましてありがとうございます。一次資料にあたり、時間軸から整理して冷静に分析をされてるのはさすがです。

実は会見は怖くてみていないのですが、先生はかなり疲れているので、気持ちが切れて発作的に引退会見をしたのではないかと一部報道を見て感じました。
自分も弱っている時に人と話すのもイヤなので、それでも会見せざるを得なかった芸能人という仕事はなんと過酷なのだろうと思います。

ファンとしてはまだまだ見たい気持ちと、無理してほしくない気持ちの間で揺れています。
活動休止中で情熱が薄らいでいたので1994年ほどの衝撃はありませんが、詐欺事件よりも気持ちの落とし所が見当たりません。
また、現在も休止中なので、実感できてない部分もあります。

小室さんの音楽人生の中で、ウツや木根さんと離れている間は、大成功しても後で不幸になるように感じます。

ウツについてはhttps://www.nikkansports.com/entertainment/news/201801200000072.html
という報道があります。
木根さんに関しては見当たりませんでした。

小室さんのコメントから、本当のfinalライブがあるかもしれないと淡い期待を持っています。でも、まずはゆっくり休んでほしいです。
青い惑星の愚か者
2018年01月20日 12:49
>かっとさん
先日会った時は、無邪気に楽しんで話していましたね。
ある意味で、幸せなタイミングだったのかもしれません。
2013年にはクラブにKEIKOさん来ていたんですね。
でもそれは普通に心配というか… スタッフの負担にもなったからやめたんでしょうかね。
小室さんはきっと、今後も音楽は愛し続けると思いますよ。作品発表の有無は別にして。

>智紗さん
たしかに鬱状態で、冷静でない状態で会見をしてしまったという可能性は、私も考えました。
明らかに弱っていますしね。
普通ならば事務所で一端止めて対応を協議するところでしょうが、
小室さんの立場だと止めることは難しかったのかもしれません(実際に止めたらしいですが)。
しかし鬱状態になっているならなおさら、活動を続けろとはいえませんよね…。
引退ライブは、可能性はあると思います。きっと今頃、連絡を取り合っているんでしょうね。
椎名
2018年01月20日 14:51
QUIT30を聴きながら書いてます。

哲ちゃんのここ数年あるいは数ヶ月の事情を知らない自称コメンテーター達は勝手なことを言っていますが、
決して報道から逃げるように引退するわけではないことを我らFANKSはわかっています。
疲れちゃったんだよね、ちょっと甘えちゃっただけなんだよね。
それを鬼の首取ったみたいに批判する奴ら。
言葉尻を捕まえて文句を言う奴ら。何なんだよ。
概ね同情的な声が多いのが救いだけれど、
決して罪なんか犯してない哲ちゃんがこんな憂き目に遭うのが悲しく仕方ありません。

全盛期に比べればFANKSの数は減っているかもしれません。
圧倒的なセールスを生み出すことは出来ないかもしれません。
でも、世の中にひとりでも哲ちゃんの音を必要としている人がいる限り音楽活動を続けて欲しいと思います。
そもそもアーティストってそういう存在のはずです。
芸能人になりたいわけじゃなかったと言ってましたが、
まさにそういうことで万人に受け入れられる必要なんて無いのだから。

「また勇み足しちゃった」

数年後、そんな苦笑顔の哲ちゃんを見られる日を信じてます。
コウ
2018年01月20日 18:46
横から失礼致します。

>椎名さん
この件について無駄な意見を垂れ流している奴らの言い分はそれぞれ本当に酷いものがありますね。

テレビでも芸術家っていうのはこういう人種だからもう(浮気癖は)一生治らないのだろう、みたいな言われ方をしていて私もかなり憤っていました。

小室さんはSNSも好んで使っているので、
低俗な奴が多すぎる昨今では憂さ晴らしの格好の的になってしまっていますし今の精神状態が心配です。

応援や励ましの言葉を送って幕引きとしてのライブ、イベントを期待している方々もそれはそれで素晴らしいことだと思うのですが、私個人としては今はとにかく心と体を休ませて少しづつでも元気になっていってほしいな、と思ってしまいました。
ぴょん
2018年01月20日 22:33
いつもブログ拝見しています。
どんな記事よりも、詳しく小室さんの気持ちが分かりやすくまとめられており、自分の気持ちを整理することができました。
ありがとうございます。
1994年行けなかった東京ドームをずっと後悔し、もうTMを見れないと涙しました。でも実際は3人とも音楽を続けてくれたし、色んなことがあったけど、30周年で3人並んだ姿を見ることも出来ました。
仕事や子育ての両立など、かなり無理した生活をしていますが、35周年、またTMの新曲やライブがあることを心の支えに頑張っていました。
今はとにかく3人を信じて待ってみようと思います。
これからも、ブログの更新お願いします。
un
2018年01月21日 01:34
we are going to
we are going to step into the night
we are going to make a brand new day
新しい毎日。
neo
2018年01月21日 02:51
敢えて直球で書かせて頂きます。

小室さんは引退したらダメです。
60代の小室さんの音楽を聴いてみたい。
小室さんがだれとどういう生活をしようが、もう好きにしたほうがいい。
僕個人としては、だれとも結婚せず、女性と自由に恋愛してほしい。
そのほうが合っていると思います。

世間の目や評判を気にせず、伸び伸び、気ままに活動してほしいです。
犯罪以外なら何を言っても、何をやってもいいです。

だから、引退なんてしないでほしい。
PK
2018年01月21日 07:40
はじめまして

今回の事は本当に残念でなりません。デイリースポーツの記事ではありますが、ウツや木根さんの所属事務所も知らされておらず、結成35周年の活動再開の予定も立っていなかったことを明かした。とのことです。

今はただ40周年に元気な3人にお目にかかれたら…としか言えません…
nob
2018年01月21日 10:21
管理人様 いつも総括ご苦労様です。

私も楽観的に当初考えてましたが、
引退会見になるとは思ってなく
ニュースを見たときは唖然となりました。
嘘でしょうと
しかし、実状は相当 体力 精神 共々疲れ切ってと感じました。
しっかりと休養してもらって 何年後か やっぱりみんなの前が1番です。と、言って
我々も忘れず応援し続けたいと思ってます。
TM 3人並んでステージ上に立つことを願いつつ
いーさん
2018年01月21日 11:38
管理人様、いつも拝見しております。

私はあの会見以来、辛すぎてTMの曲が聴けません。
あんなに疲れきった小室さんを見たら、どうか休んでください、と言いたいです。
でも、引退は違うと思います。
音楽家から音楽を取り上げたら、ますます悪い方向へいってしまうのではないか、と危惧しています。
引退ではなく休養でいい、いつか音楽を奏でられるようになったら、戻って来られる場所を残してあげて欲しいです。

管理人様は、引退の理由を、
>文春砲でも介護でもなく仕事での挫折感だったのではないかと、私は考えます
とおっしゃっておりますが、私は、小室さんが思うような仕事ができなくなったのも結局、介護疲れが原因だと思います。
まずは、介護を一人で抱え込まず、ご自分が無理しないペースを見つけて、生活を立て直したら、またいい仕事ができると思っています。

小室さんが引退を撤回して戻ってくること、いつまでも待っています。
hasepoon
2018年01月21日 13:31
20 Years After -TMN通史-のブログに出会って10年目です。
いつもありがとうございます。
出会うきっかけがあの事件だった事は苦々しい事ですが、、、。
思いの丈を綴ったら思いのほか長くなりましたので、勝手ではございますが、2回に分けて投稿させていただきます。
思えば、TKはいつも、音楽的にも1人の人間としても、
私たちが予想だにしない事をする人です。

だから、私自身今回、このタイミングで会見を決行した事、
及び会見の内容について、あまりに信じがたくすぐに受け止める事も出来ず、yahooトピックスのような端的な記事では目にしていたものの、TKが会見で発言した全てを今日まで見る事が出来ませんでした。

そして、2018年において小室哲哉というタグが付けられるであろう出来事、そして小室哲哉というブランドに対しての配慮の無い言動に対して底なしの失望や怒りを覚えたのも事実です。
avex側で何とか発言を封じることは出来なかったのかと。

しかし、本日このブログを読む前にTKの発言の文字起こしを全て読み終えた後で、2015年のRolling Stone誌のTK特集で木根さんが言っていた「~あのまま進んでいたら、(自分でも気付かないうちに回りにもっと変な人が増えて、)もっとおかしなことになっていたんじゃないか。」という発言を思い出しました。

2008年の事件のときと比べて体力的精神的にも深刻な事に変わりはありませんが、
今回は、TK自身が理性で判断出来るなんとかギリギリの状態で自分自身で待ったをかけたのではないか、とも考えられます。
このまま平然を装い沈黙し無理をして音楽活動をしていたら、もっと悪い方向に進んでしまったのかもしれません。
hasepoon
2018年01月21日 13:32
続き。
動画で会見をまだ見る気にはなれないのですが、疲弊しきった言葉の中にも僕らの知っている小室哲哉が未だいると感じます。
むしろ、この状況でここまで話し、受け答えが出来る事自体が小室哲哉の胆力だとも思いました。
敢えて言う必要が無いことも自ら触れるところなど、話し全体は従来の小室哲哉ロジックで展開されていると思いました。

10年前とは状況や事の性質が全く違いますので、TM含めフィナーレに向けた復帰という決断に至るのか、このままフェードアウトするのか、それを我々が知るまでの時間というもの計り知れないものがありますよね、
それこそ裁判のように結論に至るまでの期日があるものではないですし、、、。

ただやはりそこは小室哲哉なので、待つという状態すら適切では無いような気もしますが、何かあるのかなぁ、、、。
とはいえ、これまで彼が残したレガシーというものは圧倒的で彼が不在となり、向こう何十年繰り返し振り返ったとしても輝きは消えずに、僕らが全てを語り尽くすには余りに時間が足りないのかもしれない。

ビートたけしが、引退を撤回して復帰する事が一番かっこ悪い、という旨発言していて、私もそれに同調した気持ちになった事もありましたが、小室哲哉を表す最も正しい言葉を思い出して、スッとその思いは消えました。
「ダイアモンドには なれないビー玉たち
闇におびえていても 光を見つけるよ。」
アザラシ
2018年01月21日 15:36
お久しぶりです。会見を文字起こししたのを読む限りでは、精神的にも肉体的にも限界に達しようとしていたのかと思います。

今、KEIKOを施設に預けてでもてっちゃんは休養をとるべきではないでしょうか。精神的にも肉体的にも限界に近く冷静な判断が出来ない状態だと印象を受けました。

休養を取って、また音楽をやる気力が出てきたらやればいい。今の状態は明らかに介護疲れから来てますから。
ラシット
2018年01月21日 18:36
管理人様、総括ありがとうございます。
今回の不倫報道に引退表明。正直、全然実感が無かったのですがこのブログを読んで今更ながらに色々とこみ上げてきました←遅い・・・( ゚д゚)

会見を見る限り小室さんが思ってた以上に憔悴していて深刻な状態だったこと。色んな意味で身を削りながらの渾身の会見だったのだろうと思うと胸が痛みます。この状況で音楽活動を続けろというのは酷な事かもしれませんが引退ではなく無期限の休養でいいのではないかと思います。ゆっくり休んで、よく考えて、若しくは何も考えずにボーッとして、一度音楽から離れて冷静になって、それでも音楽やりたい。音楽しかない。音楽から離れられないと思った時にまた戻ってきてほしい。引退するにしたってこんな幕の閉じ方・・・あんまりです(T_T)
zenrin
2018年01月21日 20:50
家族の手術待ち中、iPadに飛び込んできた通知。
タイミング良く、ほぼ最初から会見をリアルタイムで見ることができました。
予想外の進行で困惑する会場と視聴者達。
また彼に驚かされちゃいましたね。

とは言いつつ、
僕が音楽を始めるきっかけになった人なのに、
僕は悲しいとか悔しいとか、あんまりそんな感情は生まれず、
結構淡々と、たくさん喋るなーと思いながら見ていました。
まだ現実を受け止められていなかったのかもしれませんが、
引退して欲しくないという気持ちが、じつはそんなに強くなかったのだと思います。
もちろん、まだ彼の作る音楽を楽しみにしてはいましたが、
TM30thの活動について、僕はかなり満足していて、
また、あれを超える活動は年齢を考えると現実的には厳しいのではないかと思っていたからで、
セレモニー的な活動しかもうできないのなら、
引退もありなのかなと、思いながら見ていました。

会見を見終わってすぐ、ここへアクセス。
もちろん、そんなタイミングで更新されているわけはないのもわかってましたが、
この方舟は、拠り所、帰れる場所な感じがして。

今日、この記事を読ませていただきました。
昨日あたりから、もしかしたら逮捕時よりも多いぐらい、
彼についてたくさんの人が、呟き、意見し、記事を書いています。
でも、TMの最初の10年をずっと追いかけ、まとめ、
その後もしっかりとフォローし続けたあなたの記事が一番、
僕の心を落ち着かせてくれました。
zenrin
2018年01月21日 20:52
それにしても、世間は思っていたよりも擁護する割合が多いですね。
もちろん僕も、批難したいことは何もありません。

僕も、もし伝えるとすれば、
彼が今まで世に送り出してくれたたくさんの音楽に対する感謝と、
とにかく今は、心と身体を休め、解放されてほしいということと、
いつか元気になったら、
誰にも何にも遠慮せず、ただいま~って復帰してもいいんだよって。

一度空っぽになったところから、
生まれる音楽もあると思います。
ハリネズミ
2018年01月21日 23:27
突然の引退報道に接して混乱していましたが、惑星様が分かりやすくまとめてくださって、だいぶ頭の整理がつきました。ありがとうございます。
会見の中の「生き恥晒してでも~」というフレーズに引っかかっていましたが、当エントリーの引用;「後からつけが回ってきた 優越感(2015/9/9)」からすると、「生き恥」はイコール「つけ」なのですね。
今の自分の音は、「優越感」に彩られた全盛期があるばかりに、音楽的にも売り上げの面でも自分の納得できるレベルに達することはない。ベストとは言えない状態で音楽を発表することを「生き恥を晒す」と表現していたのですね。
これは自信のなさの吐露でもあるのでしょうが、一流の音楽家としてのプライドのにじむ発言のようにも思えます。だとすると、心の中の炎はまだ完全には消えきってはいないと信じてもいいのかもしれません。
小朝さんのインタビューで、墓碑に書くなら"I'm proud"と答えていたのを思い出しました。どうか、小室さんご自身が、いまの小室さんを認めて許してあげてくださいますように。今もこれからも、ご自身の音楽に誇りを持ち続けてくださいますように。
tilt
2018年01月21日 23:54
お初です。
今回の騒動をきっかけにTM関係のBlogを回りたどり着きました。

FANKS達でエイベックスに署名運動するとか何かしら行動しようという動きはあるのでしょうか? 

小室さんも会見を見ていると、今回をきっかけに、頑張っていた細い糸が切れてしまったのかなと思います。

ただFANKSをこんな形で見捨てないでほしいです・・・
ハリネズミ
2018年01月21日 23:56
長くなってすみません。言いたかったのは、
「なんでもいいから、生き恥晒してでもいいから音楽つくれよ」
そんなことはとても言えない、ということです。作ってくれたら、もちろんとても嬉しいですけど。
ただ、ご本人の心と体の回復を祈るばかりです。
u-chan
2018年01月22日 03:10
いつも為になるブログありがとうございます。

globe20thの活動はKEIKOさんナシの活動の時点で、大きな規模の活動はできず、大きな売り上げにもならないことはavexも小室さん本人もわかっていたような気がします。
むしろKEIKOさん不在のglobe20thをやったことで、現実のKEIKOさんとのギャップを実感しちゃったのかなと思いました。レコーディングの際に、当時のKEIKOさんの歌声音源をたくさん聴いていたでしょうしね。辛くなってしまったことは想像できます。
小室さんのネガティブなツイートの数々は、そういう感情によるものなのかと、ツイートされた当時は思っていました。
…って、推測ばかりですね(^◇^;)

今回のことで唯一救いなのは、批判的な意見のほうが少数であることですかね。
小室さんが会見でいったような、応援する声のほうが多い状況ではあるのかな、とも思うので、いずれまた復帰してほしいですね。
元FANKSですが…
2018年01月22日 19:48
初コメントさせて頂きます。
会見を少し見始めて、あまりに悲壮感が漂い、見ていて痛々しい為、見る事をやめました。小室さんから音楽を取ったら何も残らない事、自身が1番分かっているのに…

自分も管理人と同じで、罪とか罰とか言ってるより、アーティストとして心が折れた方が理由かなと…TMの30周年が充実してた分、その後がパッとしなかったのも事実で、ずっと…もがいていたような…

個人的には、引退するのも、復活するのも
自由にすれば良いかと…変な意味では無く好きにすれば良いと!ただ…気になったのですが、詐欺事件の時に松浦氏に立替えて頂いたお金の返済は大丈夫なのしょうか?引退後もある程度の印税収入は多少あるかと思いますが、KEIKOとは安定した生活は出来るのでしょうか?って余計なお世話かな?
4ge
2018年01月22日 22:42
もう何年もこのブログを見させて頂いています。

何年越しで何度か読み返していました。

小室さんの心をいい意味でも悪い意味でもつかんでくれていますよね。

心ない方や何もしらない方が好きにコメントしていますが、ここに来るとホッとしました。

1994年の解散の時も絶対に復活すると思っていました。(思ったより早すぎる復活やったけど)

今回も必ず復活すると思っています。

あまり早すぎずに値打ちをつけて復活してほしいかな。(タケシさんに笑われるし)

それまでブログも続けて下さい。
30
年以上ダラダラと音を聞いているので
2~3年ぐらい、新しい音を聞けなくてもたいしたことないよ。
u-chan
2018年01月23日 05:03
細かく連投すいません。

今回の件、表向きのスイッチはKEIKOさん絡みなんでしょうけど、やはり根っこの部分にあるのは仕事におけるスランプというか、自信が持てなくなったということなんでしょうね。売れなくても好きな音楽をやる、とすら言えないレベルで気持ちが落ちてるというか。
いずれにしろ、一回休んだほうがいいのは確かですね。
カツ
2018年01月23日 05:09
小室哲哉さんは一人っ子で両親が亡くなり、ケイコさんの病気から自分が病気になり、精神的に頼れる人がいなかったのではと思いました。
また借りた金は返せず、精神的負担になってたのではとも思いました。
誰にも相談してないとの事で、TMの今後については他のメンバーとの話しあいだと思います。
ワイン好き
2018年01月23日 08:14
ご無沙汰しております。
管理人様のTM愛に満ちた丁寧且つ明瞭な説明には頭が下がります。
ありがとうございます。
入院のことは全く知らず満身創痍で介護もありいくら小室さんでも創作活動は困難だったんでしょうね。
音楽大好き少年がそのまま大人になったような小室さんが完全に音楽を絶つとは考えられないです。
ただ暫くは休息が必要でしょうね。
落ち着いたらまたひょっこり現れて驚かせてFANKSを楽しませてください。
fe
2018年01月23日 22:02
最近、自分の中で華原朋美さん、安室奈美恵さんのアルバムをリピートして、余りに自分の状況と似ていて重ね合わせつつ、こんな良いメロディを無意識に聞き流していたなんて…と恥ずかしく思い、「Sound of Scalar Fields」の目立たないながらも着実にアンビエントを更に自分の中で消化していて、世間とシステムに定着させていく小室先生を見ていて、次を楽しみにしていただけに、頭の整理に時間がかかりました。

確かなことは、これからも小室先生の作品をリピートし続けることでしょう。そして、他作品に大変失礼な発言ですが、これから有名な楽曲を聞いても小室先生の面影を見てしまうことでしょう。何といっても小室先生が自分の構成を貫き通した結果、四方田犬彦さんの発言を引用すると「全てのJ-POPは小室哲哉プロデュース作品になってしまった」なのだから。ゴダールの言葉を引用すれば「プロデューサーと言ったら、鍵盤・電子音・ドラマティックで感傷的な雰囲気」なのだから
きみがいてよかった
2018年01月25日 21:48
つかれてるんでしょうね。

聞いた直後は復帰や継続を強く望みましたが(少なくともTMだけでも)、そういった声自体が先生の負担になるのではないか、という不安もあります。

「永遠と名づけてデイドリーム」が聴こえてくる気がして。。
ゆみ
2018年01月28日 13:48
「罪」に関してですが、たとえ肉体関係でなくても好意を持っていた事自体が含まれるのではないかと推測します。
テレビでは「男性としての、、」という事を言えば済んだ話と言ってる方も見受けられますが、
男女関係はそう簡単なものではなく、、

先生の過去のツイートを拝見させていただいて胸が締め付けられる思いです。自分にできることは身近にいる人を大切にする事。先生の様に辛い思いをしている人がいるのなら寄り添ってあげたい。

あの会見は介護が身近でない人にも介護について考えてみようという投げかけにも思えました。
それは介護だけでなくて、様々な物事。
先生のフロンティア魂を身を削りながら見せていただいた様な、そんな気持ちです。

この気持ちを吐き出す場所がなく、初めて自分の思いをここなら大丈夫だと思い、支離滅裂になりましたが書き込みさせていただきました。
ありがとうございます。
morikana/香菜子
2018年01月28日 14:29
不倫が倫理的に良いか悪いかはそれは賛否両論があって当然。
でも、不倫を経て幸福を手に入れる人だって数多くいるし、不倫を経て生まれてきた子供たちだって数多くいるのが現実。
不倫絶対反対論や不倫絶対悪論を振りかざしている人は、不倫を経て幸せになった人や不倫を経て生まれてきた子供たちのことも少しだけ考えてみてほしい。
それに介護がつらくて安らぎや癒しを求めてしまう。介護経験者なら誰しも理解できる感情ではないでしょうか。
nico
2018年02月03日 21:58
PANDORA「Be The One」が置き土産になった今、ヘビロテしています。Aメロは「Electric Prophet」、サビは「Think of Earth」を彷彿とさせ、小室サウンドにおける定番メロディーともいうべきものです。スネアを使わず、キックとFuture Bass風のSEだけでうねりを作っていくあたりは哲ちゃんのDNAを忠実に受け継いだ大ちゃんのなせる技でしょう。一聴して哲ちゃんとわかるこの安心感、アレンジのエッジの効き具合は大ちゃんならでは。TMの復活がしばらくお預けになった今、PANDORAのサウンドで「コムロス」を埋めるしかありません。
ちさ
2018年02月04日 01:30
小室さんの今の心の中に流れる音楽は、
どんな曲でしょう。

ミュージックという言葉はミューズから生まれていて、神の言葉を音に変えて魂を救済するという語源がある、と音楽の先生から昔教えていただいたのを思い出しています。

小室さんの愛すべき音楽が、どうか彼の魂を救済し、これまで隠していた心の傷も癒えますように。

そしてまたいつか新しい音楽が生まれてきたら、わたしたちの長い潜伏期間から解放の合図として届けていただけたら。
もりりん0107
2018年02月05日 15:57
いつも読ませていただくのみでしたが
初めてコメントさせていただきます。
今回の報道の後、色々な立場、視点からの
意見を見聞きして、その度にワタシも
色々な思いを巡らせ、なかなか気持ちの
整理がつかない状態でいます。
でも、最終的に行き着くのは
引退するときは、もう思い残すことは
ないと言ってもらいたい、という
思いです。
「引き際」についてはその人なりの
美学のようなものがあると思うので
いちファンが何か言えることでは
ないのですが…ただ、このような形で
小室さんが自分から音楽を手放そうと
していることが悲しいです。

でも、心身ともに疲れきっている
状態では、音楽と向きあうどころ
ではないというのも、わかる気がします。
そして、30周年の一連のライブを
思い返すと今回の件とは別に、
小室さんは前から引き際をどうするか
考えていたのかな、
そして横アリのファイナルで
本当に終わってしまっても良いように
していたのかな、とも感じます。
ファンとしては
横アリの伏線を回収したいですが
それぞれの想像にまかせる、というのも
一つの形なのかもしれません。

今はただ
小室さんの心身を労って
いただき、前向きな気持ちを取り戻して
くれる日が来ることを願うばかりです。
you
2018年02月05日 23:44
まずは精緻なまとめありがとうございます。
引退会見全文よりもある意味生々しい、わかってはいるけど言葉にしてほしくないことが綴られてますので(褒め言葉です)初回ではコメントできませんでした。。


個人的には、丸山茂雄さんが音楽業界になにか一石投じようとしているという話
http://toyokeizai.net/articles/-/204387?page=5
を読んて、丸さん頑張ってるな、楽しみだなと思ってたすぐ数日後でしたので、
丸山さんと対照的に小室さんが健康的・精神的にかなりダメージを負って思いつめていたことがまず一番の衝撃でした。


今はゆっくり心を休めてほしいですが、音楽家小室哲哉にとって音楽を捨てることはむしろ苦痛を増さないか、むしろ音楽活動こそが何よりも良薬なのではと思っています。

クライアントから依頼受ける職業作家活動はプレッシャーあるかもしれませんが、
TM30thのころの楽しそうな感じを思い出すに、FANKSをどうやって驚かせるかを考えていたTMのプロデューサー・アーティスト側面での活動はポジティブに働くのでは、と勝手に期待してバトンを返す日を待とうかと思います。
青い惑星の愚か者
2018年02月06日 03:56
皆様へ

大変多くのコメント、ありがとうございます。
一つ一つにお返事するのは難しいですが、皆さんの小室さん・TMへの熱い思いを感じました。
小室さんの引退に疑問を持つ方、休んでから帰ってきてほしいと言う方、色々な立場があるようですね。
現実は難しいとしても、お気持ちはとてもよく分かります。
皆さんが思っていることは、小室さんに好きなように音楽に打ち込んでほしいということなんだと思います。
個人的にはもりりん0107さんの「引退するときは、もう思い残すことはないと言ってもらいたい、という思いです」というコメントに、心から同意しました。

ただ小室さんが最後に現状を洗いざらい話してくれたことは、ファンの多くが引退をある程度受け入れられるようにしてくれたということなんだろうなと思います。
私もまだ感情を整理しきれていませんが、次回の更新時に多少何か書くかもしれません。
まあ耳鳴りの苦痛から開放さえされれば、やっぱりやるよーとか言い出しそうな気もするんですが、これってすぐに処置しないとなかなか難しいらしいですよね…。
青い惑星の愚か者
2018年02月06日 03:57
以下、いくつか個別に返答をさせていただきます。

>元FANKSですが…さん
お金の返済が現時点で済んでいるのかどうかは分かりませんが、
麻美への慰謝料・養育費支払いが完了していれば(したはずです)、
逮捕前の水準で過去曲の印税だけで毎年2億円くらい入ってくるはずです。
その中から今後松浦さんに返済することは十分に可能でしょう。
小室さんの収入のメインは新しい仕事よりも80~90年代の作品の印税であって、
avexもそこを見込んだ上で小室さんを世話しているのだと思います。
あとKEIKOの印税も毎年数千万円入ってくるはずですから(2004年頃の水準)、
介護の金銭面での心配はないと思います。
この件についてはネット上で適当な情報が出回っているようですが、
根拠を調べるとYahoo知恵袋などの情報をあやしげな芸能サイトが転用して広まったものが多いようです。
ネットの噂は役に立たないなあと感じます。

>カツさん
小室さんのお父さんは亡くなっていますが、お母さんはご存命中のはずです。
青い惑星の愚か者
2018年02月06日 04:02
>ゆみさん
「罪」について、小室さんが会見中で何を罪と扱っているのかという論理について書きます。

小室さんは看護師を女性として家に呼んでいたわけではなく、不倫疑惑は「誤解」だと、一貫して主張しています。
また看護師との関係はKEIKOも容認していると思っていたとも言っています。

そして看護師への好意(会見中では「甘え」「依存」と言っています)については、会見中で一度も直接に謝罪をしていません。
「不徳の致すところ」として謝っているのは、直接には誤解を生じさせる行動で世間に不快な思いをさせたことです。
KEIKOにはごめんねとLINEを送ったらしいですが、それは会見中の謝罪案件には含まれていません。

実際にそれだけの関係なのかとか、倫理的にどうなのかとか、突っ込みどころはたくさんあると思いますが、ここで問題なのはあくまでも謝っている小室さんが展開している論理です。
看護師への好意については謝罪していないのですから、好意は「罪」ではありえません。
内心では罪と思っていたとしても、会見の中ではそれは罪としては扱われていないということです、

もっとも私はこんなロジックには意味はなく、要するに小室さんは、報道の後に予測される非難に堪えてでも音楽を続けるという気持ちにはなれなくなってしまったということだと思っています。
青い惑星の愚か者
2018年02月06日 04:29
あと本文書いた後で気づいたことを散らし書き。

・2017/5/27に耳鳴りで病院に行った後、6月初めにKEIKOと一緒にKEIKO実家の大分に行ったのは、おそらく介護ストレスが症状の原因と分かったため、KEIKO実家で介護から解放されて養生するための措置。

・2017/6/9 TK MUSIC FRESH休止告知は、おそらく小室の身体的不調を受けた措置。他にもこの頃中止された仕事があった可能性あり。

・8/12小室が食事の盛り付けをやっているホームパーティ(twitterなどに写真)、KEIKOを元気づけるためかなとか思っていたけど、普通に考えればスタッフが退院記念に企画したものなんだろうな…。

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